組織が一体となって強みを発揮するには、場所や時間などの制約を乗り越え、一人ひとりが柔軟な働き方を実践できるよう、コミュニケーション/コラボレーション改革を図ることが必要――。こうした話はよく聞くものの、現実はそんなに簡単ではない。電話、メール、チャット、ビデオ会議を駆使しても、対面によるコミュニケーションには及ばず、知らず知らずのうちに見えないストレスを感じていくからだ。こうした状況を変えるツールとして注目をされているのが、「Zoom」である。なぜ注目されるのか、これまでのツールと何が違うのか。そのメリットや活用法を追った。

いくらツールを駆使しても生まれるコミュニケーションロス

 育児・介護による働き手の多様化や長時間残業問題に伴い、画一的な就労スタイルにとらわれず、ワーク・ライフ・バランスを重視した「働き方改革」への取組みが企業にとって喫緊の経営課題となっている。

 さらに、企業の命題である生産性向上・イノベーション創出による成長戦略の実現には労働の量と質の確保が不可欠。そのためには、社員一人ひとりが持つ力を最大限に発揮できるよう働きやすい環境と制度を整備し、様々な知見を取り入れて新しい価値を生み出し続ける組織文化も必要だ。

 ただし、多様な働き方と成長戦略の両立は簡単ではない。実現に向けては、様々なワークスタイルで働く社員の力を組織の力として発揮してもらうため、社内の関連部門、現場と経営層などが連携した密接なコミュニケーションをとる必要があるからだ。

 近年は、社内だけでなく、グローバルも含めたパートナー企業や顧客とプロジェクトを組んで仕事を進めることも多くなってきている。一般に、執務フロアが異なる者や、テレワーク(在宅勤務)利用者とのコミュニケーション、コラボレーションは、対面に比べ、どうしても情報量が限定され、一体感が失われがちといわれる。電話やメール、チャットなどの手段はあるが、音声や文字だけでは細かなニュアンスが伝わりづらく、クリエイティブな発想も生まれにくくなる。

 擬似的な対面コミュニケーションを実現する手段として、ビデオ会議システムも普及しているが、多くの製品は導入コストが高かったり、伝送品質の問題で映像や音声が途切れ途切れになってしまったり、そもそもつながらなかったりといった課題を抱える。こうした見えないストレスが積み重なると、働き方改革がなかなか進展しない要因となる。「やっぱり、同じ場所で働かないとコミュニケーションロスが生じて非効率だ」という主張に勝てなくなってしまうからだ。

場所や時間に拘束されない共創のプラットフォーム

 こうした壁を乗り越えるツールとして、注目を集めているのが「Zoom」だ。

 「NECネッツエスアイでは、場所・時間などの制約や、固定化された会議スタイルから解放され、いつでもメンバーがつながり、意思決定・議論・コラボワークをスピーディーかつ柔軟に実現する新しい働き方=共創ワークを提唱しています。その実現のために強力な基盤として機能しているのが、共創ワークをビジュアルで実現するクラウドサービス Zoomです」と語るのは、日本で「Zoom」を独占販売しているNECネッツエスアイの菊池 惣氏である。

NECネッツエスアイ株式会社 エンパワードオフィス事業統括本部 本部長代理 菊池 惣氏
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 2011年、米国シリコンバレーで誕生したZoomは、既存のビデオ会議システムが持つ課題を払拭し、デジタル時代の社内外コミュニケーションを促進させる数々の特徴を備えている。

 1つは、狭帯域なモバイル回線(LTE)でも高品質・高画質な映像・音声を送受信できることだ。独自のデータ圧縮技術により他社同様のサービスに比べ、約10分の1程度の帯域でも会議を快適に進めることができる。同時接続はビジネスライセンスなら100人、エンタープライズライセンスでは200人まで可能だ。大勢の参加者が画面に表示される様子は、まるで大会議室で一堂に会しているかのような錯覚を覚えるほどだ。

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 UI(ユーザーインタフェース)や画面構成もシンプルで、ITリテラシーに自信がない人でも簡単に操作できる。会議に参加するにはミーティングIDを入力するか、招待メールのURLをクリックするだけでいい。ライセンスを持たない社外関係者も簡単に会議に参加できる点は、組織を越えた柔軟なコラボレーションを実現させるための重要なポイントだ。

 さらに、iOS、Android、Windows、macOSに対応しているので、PCやスマートフォン、タブレットといったマルチデバイスで使うことができる。既存のテレビ会議システムの端末とも容易に連携できるほか、暗号化通信によって、高いセキュリティも実現している。