ノルウェーのコグナイト(Cognaite)は2019年11月26日、日本市場に本格参入すると発表した。同社は、工場などの設備をそのまま仮想空間で作成する「デジタルツイン」を実現するためのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)専業ベンダーである。石油プラントや製造業の工場など「重厚長大な設備のデジタル化支援に特化している」と、ジョン・マーカス・ラービックCEO(最高経営責任者)は同社の特徴を説明する。

ノルウェーのコグナイトのジョン・マーカス・ラービックCEO
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 主力サービスがデジタルツインの作成に必要なデータの統合や分析機能を持ったPaaS「Cognite Data Fusion」である。設備の稼働状況示すセンサー情報といった非構造化データと、生産管理システムなどで管理する生産計画といった構造化データを統合する機能を提供する。

 一般に、設備のデータはメーカーやセンサーごとにフォーマットがバラバラで、生産計画などの情報システムのデータと統合するのは難しいとされている。Cognite Data Fusionは「AI(人工知能)などを活用して、フォーマットなどがバラバラのデータでも自動的に統合できる」(ラービックCEO)という。データ統合後に、設備ごとの稼働状況や導入時の情報、保守の履歴などを確認できる分析用のサービスも用意する。

 日本法人の徳末哲一社長は日本市場について、「まずは石油や化学メーカーに売り込んでいく」と話す。欧米では石油の採掘などを手掛けるメーカーでの導入実績が多く、日本の石油や化学メーカーにその導入経験が生きるとの考えだ。「本社を設立して3年と新しい企業のため、日本では顧客からの信頼が厚い大手商社と組んで販売する計画」(徳末社長)という。石油や化学メーカーのほかに、日本では特に電力や製造業などにも売り込んでいく。

コグナイト日本法人の徳末哲一社長
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