日本通信は2019年11月15日、MVNO(仮想移動体通信事業者)が音声通話サービスの提供に当たって携帯大手に支払う料金(以下、卸料金)を巡り、NTTドコモとの協議が不調に終わったため、総務大臣による裁定を求める申請を出したと発表した。

総務大臣裁定を申請したとする日本通信の発表文
(出所:日本通信)
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 協議の「決裂」により、日本通信は総務大臣に2点の裁定を求めた。具体的には(1)NTTドコモは音声通話サービスを「原価+適正利潤」の卸料金で日本通信に提供する点と、(2)NTTドコモが同社ユーザー向けに提供する「かけ放題オプション」や「5分通話無料オプション」を「原価+適正利潤」の卸料金で日本通信に提供する点である。

 日本通信は2019年8月と11月に開いた決算説明会で、携帯大手がMVNOに卸提供する音声通話料が長らく高止まりしており、音声定額メニューも卸提供されていない点を問題視していた。「総務大臣裁定の申請プロセスを使わないといけない。その準備を始めている」(三田聖二会長)などと言及していた。

 電気通信事業法の第35条は、事業者間の「協議が調わないときは総務大臣の裁定を申請できる」と規定する。総務省は今後、NTTドコモからも意見を聴取し、双方の主張を踏まえたうえで裁定案を作成し、電気通信紛争処理委員会に諮問して審議を進める。