韓国・現代自動車(Hyundai Motor)は2019年11月11日、新しいノイズ低減技術「RANC(Road-noise Active Noise Control)」を開発したと発表した。既存のノイズキャンセル技術である「アクティブ・ノイズ・コントロール(ANC)」を基に、低減できるノイズの種類を拡大し、静音性の向上を図ったもの。同社の高級ブランドである「Genesis」のモデルに採用する予定。

(出所:Hyundai Motor)
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 クルマの静粛性を高めるために、自動車メーカーは様々な騒音低減技術を採り入れてきた。走行中の騒音は、主にエンジンノイズ、風切音、ロードノイズの3種類からなるが、その中で最も大きいのがロードノイズである。走行中の車内騒音の周波数は20~1万Hzで、このうちロードノイズが低周波(20~500Hz)、風切音が高周波(500~1万Hz)を構成する。

 騒音制御技術には、ボディ構造の強化や二重窓の採用、吸音材や遮音材の追加といった受動的な騒音低減技術でノイズの伝搬を抑えるのが一般的だ。こうした受動的な騒音制御はそれなりの効果はあるものの、遮音材を大量に使用すれば燃費を悪くするという問題がある。とくに低周波ノイズの低減は遮音材だけでは難しく、効果を上げようとすると多大なコストがかかる。

 これに対し、ANC技術は、車内の音をソフトウエアで分析し、低周波数(65〜125 Hz)のノイズに対して逆位相の音波を出して騒音を打ち消す能動的なノイズキャンセリング技術だ。しかしこの技術は、ノイズの測定、分析技術の制限により、ノイズレベルが一定で発生が予測可能な場合のみしか使用できない。連続的なエンジンノイズの低減には使われているが、ロードノイズのように変化する騒音には使われていなかった。

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