日本IBMは2019年11月14日、開発者支援活動の一環として世界規模で実施した自然災害対策アプリケーションのコンテスト「Call for Code チャレンジ 2019」の優秀作品を発表した。慶応義塾大学大学院に所属する4人の開発者チームによる「KOUDOU Flow(コウドウ・フロー)」を日本における最優秀作品に選出した。賞金5000ドル(約54万円)を贈るとともに、技術面などで継続的に支援する。

災害対策支援アプリ「KOUDOU Flow(コウドウ・フロー)」を開発した慶応義塾大学大学院に所属する4人の開発者チーム
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 KOUDOU Flowは企業や自治体によるBCP(事業継続計画)の策定と実行を支援するシステムである。地震や水害といった災害の種類別に、誰が何をどの順番で実行すべきかという「行動フロー」を作成する機能と、その行動フローに基づいて関係者が行動するのを支援する機能を持つ。

KOUDOU Flow(コウドウ・フロー)のシステム構成
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 災害発生を検知するセンサーからの情報収集にIBMのIoT(インターネット・オブ・シングズ)基盤である「Watson IoT Platform」を使う。避難先などの情報は関係者が持つスマートフォンへ文字メッセージで通知するほか、建物のスピーカーを通じた音声による周知にIBMの音声合成エンジン「Watson Text to Speech」を使う。

 日本IBMの大西彰デベロッパー・アドボカシー事業部長は「開発者はコードの力で社会課題を解決できる能力を持つ。当社としては社会貢献のためにも、自社製品の普及啓もうのためにも、開発者の支援に注力している」と説明した。そのうえで「KOUDOU Flowは災害対策を『行動フロー』という形に落とし込むという着想が良い。行動フローを基軸に組織内外に災害対策を展開しやすくなる」と評した。