華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)は2019年11月14日、SIMフリースマホ「nova 5T」など年末商戦向けの新機種を発表した。併せて同社独自プラットフォーム「HMS(HUAWEI Mobile Services)」を対象とした日本におけるアプリ開発者コミュニティーの活動を強化する。

ファーウェイが発表した「nova 5T」。Androidとグーグル製アプリを搭載している
[画像のクリックで拡大表示]

 nova 5Tは背面に画角や解像度の異なる4種類のカメラを搭載。動画撮影中にメインの被写体以外の背景部分をAI(人工知能)で自動認識しモノクロ処理するといった機能を備える。OSはAndroid 9.0に同社独自のソフトウエアプラットフォーム「EMUI 9.1」を搭載した。

 一般的なAndroid搭載スマホと同様、米グーグル(Google)製のアプリもプリインストールしている。SoC(System on a Chip)はファーウェイ傘下の半導体メーカー海思半導体(ハイシリコン)が開発した「Kirin 980」。価格はオープン、市場想定価格は5万4500円(税別)。発売日は2019年11月29日。

 HMSはアプリ配信基盤などを含むファーウェイ独自のプラットフォーム。今後アプリ開発者コミュニティーの強化に向け、「日本語による開発支援」「開発したアプリの全世界におけるマーケティング支援」「クラウドサーバーの無料提供」などを順次実施する。2019年12月には開発者大会を東京で開催する計画という。

 ファーウェイ・ジャパンの呉波ファーウェイデバイス日本・韓国リージョンプレジデントは「開発者はHMSを通じてアプリを全世界の170カ国・地域に提供できる。既にHMSを通じて数百万ダウンロードを実現したアプリも複数ある。そうしたプラットフォームを日本人開発者に知っていただくため、日本語でのサポートを強化する」と語り、広範囲にアプリを配布できるプラットフォームであるとアピールした。

ファーウェイの呉プレジデント
[画像のクリックで拡大表示]

 同社を巡っては米国政府による制裁リストへの登録が続き、Androidやグーグル製アプリを搭載したスマホの新規開発を継続できるか、難しい局面になっている。

 呉プレジデントは「当社はグーグルと良好な関係を続けており、AndroidとGoogle Mobile Services(GMS)を優先的に使っていく方針は変わらない。しかし米国政府がそれを許さなくなるという最悪のケースとなったときは我々のエコシステムを活用していくし、当社には自力でHMSのエコシステムを作り上げていく能力がある」とコメント。制裁がさらに強化されてもスマホ事業を継続できるよう、グーグルに依存しない独自のプラットフォームを強化しておく姿勢を示した。