「Coinhive(コインハイブ)」を設置して刑法の不正指令電磁的記録保管罪(コンピュータ・ウイルスに関する罪)に問われ、1審で無罪判決を受けたサイト運営者の男性に対する控訴審の第1回公判が2019年11月8日、東京高等裁判所(栃木力裁判長)であった。

 東京高裁は職権で次回期日の2019年11月29日に被告人質問を行うと決めた。男性は2018年3月末に自ら運営するWebサイトにコインハイブを設置したとして神奈川県警察の摘発を受けて、横浜簡易裁判所から罰金10万円の略式命令を受けた。しかし男性は命令を不服として正式裁判を請求。1審の横浜地方裁判所が2019年3月に無罪を言い渡した。

 控訴審では何がコンピュータ・ウイルスに当たるのかという刑法の法解釈などが争われる。検察側は原判決について、「法令の解釈・適用を誤ったものである」として控訴した。弁護側は控訴棄却を求める一方、コインハイブを「意図に反する動作をさせるプログラム」に該当すると認定した原判決には、法解釈上の問題点があると主張した。

 1審・横浜地裁はコインハイブについて、一般的に認知されておらず閲覧者が実行を承諾したとは言えないとして、「人の意図に反する動作をさせるプログラムに該当する」とした。しかし一方で「刑事罰に値するとみて責任を問うのは行き過ぎ」などとして無罪を言い渡した。