スウェーデン・ボルボトラック(Volvo Trucks)は2019年11月6日、欧州の一部地域で都市向け電動トラックの販売を開始したと発表した。販売するのはバッテリー駆動電気自動車(EV)の「Volvo FL Electric」と「同FE Electric」の2車種。車両総重量はFLが16トン、FEが27トン。貨物輸送やごみの収集など都市部での用途向けに開発した。

大型EVトラックの「Volvo FL Electric」(写真:Volvo Trucks)
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 世界的に都市部の物流ニーズが高まっており、騒音や排気ガスの出ないEVトラックへの期待は大きい。環境規制対応だけでなく、深夜・早朝のごみ収集や、屋内施設内での集配など、これまでできなかった作業も可能になる。スウェーデンのヨーテボリでトラックを使っている一部の顧客に使用してもらいながらフィードバックを得て開発を進めた。協力したドライバーからは肯定的な意見が多く、運転の応答性がよいこと、シームレスな加減速、静音性などへの評価が高かった。

 電動トラックの課題の一つは、いかにして走行距離と積載量を最大化するかということ。同社は、電力使用量を効率化するために、運転サイクルや積載量、走行ルートなど多数のパラメータを考慮したソリューションを提供し、個々のビジネスニースに対応するという。

 排気ガスや騒音が少ない電動トラックは都市部の物流に必要なものであり、とくに再生可能エネルギーで発電した電気を充電すればより持続可能性の高い社会が実現できる。しかし、欧州のほとんどの都市で充電インフラはまだ開発中か未整備の状態だ。また、大容量の電池を積む大型トラックでは充電に長時間かかるという課題もあり、大出力の充電設備の普及が待たれている。今回の電動トラックを販売する国はスウェーデンのほかノルウェー、ドイツ、スイス、フランス、オランダのみ。同社は「充電インフラの設置ペースを上げる必要があることは明らかだ」とし、官民のパートナーと協力して環境整備に努めるという。