楽天は2019年11月7日、2019年1~9月期連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高は前年同期比14.6%増の9057億円、営業利益は同15.4%減の1129億円。最終損益は141億円の赤字(前年同期は1079億円の黒字)となった。

決算を説明する楽天の三木谷浩史会長兼社長
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 ネット通販や金融などの中核事業は総じて好調で、売上高の成長が続いた。一方、投資先である米ライドシェア大手リフト(Lyft)の株価が下落したため、2019年7~9月期に1112億円の減損損失を計上したことが響き、最終損益は赤字に転落した。

楽天の投資先である米リフトの投資評価の推移を示す図
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 三木谷浩史会長兼社長は「リフトの足元の経営状況については信頼を置いているが、市場で株価が下落したため減損処理をした。それでも投資額に対するリターンは大きく、極めていい投資だったかなと思う」と述べた。

 決算説明会では、MNO(移動体通信事業者)として商用サービスの本格展開が遅れている携帯電話事業「楽天モバイル」に関する説明に多くの時間を割いた。現状は、利用者を限定した「MNO無料サポータープログラム」の提供にとどまっている。

 先行投資が続いていることから、楽天モバイルを含む「モバイルセグメント」の2019年7~9月期の営業損益は145億円の赤字だった。

 基地局の開設状況については詳細な言及を避けたが、2019年内に3000局で電波発射予定だとした。「開設数は日々増えており、多い日は60~70局が立っている状況だ。総務省に申請した最低ライン(2020年3月までに3432局)に近づきつつある」(三木谷氏)という。

 商用サービスの開始時期も明言しなかったが、「基地局のカバー範囲が広がり、技術的な検証が済み次第、できるだけ早急に商用サービスを始めたい」(三木谷氏)とした。