毎日新聞社とサードウェーブは2019年11月7日、高校生を対象にしたeスポーツの振興団体「全国高等学校eスポーツ連盟(JHSEF、ジェセフ)」を設立したと発表した。課外活動としてのeスポーツの普及を後押しするとともに、教育面の意義や医学面の問題点を検証し、eスポーツを啓蒙する。高校野球のような連盟主催の全国選手権大会も視野に入れる。

JHSEF設立会見の様子。久保理事長(左から2人目)は「高校生を中心とした新しい若者文化を根付かせたい」と語る
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 2019年11月1日付で設立した。文科省でスポーツ・青少年局長などを務めた尚美学園理事長の久保公人氏が理事長に就任した。今後、高校などから会員を募る。7日付で北米教育eスポーツ連盟とも提携した。

 具体的な活動の1つが部活としてeスポーツを導入したい高校への支援だ。eスポーツ部の設立を検討しているものの、部活としての意義づけや運営方針、練習方法などに悩む高校が多いという。医師や学術研究機関と連携し、身体やメンタルの健康への影響も検証する。

 「eスポーツの価値はユニバーサルスポーツであること。性別や身体能力の違いを乗り越え、多くの人が公平な環境で競い合えるのが最大の魅力だ」。久保理事長は設立発表会見でこう述べた。JHSEFについては「個々の企業の利益代表ではなく、中立な機関として高校生の裾野拡大を後押しする」(同)。

 eスポーツの教育的価値をアピールするのは、教職員や保護者などの間で批判的な見方が依然として根強いからだ。「しょせんゲームではないかとか、勉強に力を入れるべきだといった声が多いと思い知らされている」(久保理事長)。ゲーム依存症など健康への悪影響の恐れも指摘されている。「物事には光と影があり、eスポーツも同様だ。課題に正面から向き合って克服するとともに、光の面を発信したい」(大浦豊弘理事)。