公正取引委員会は2019年10月31日、大手オンラインモールとアプリストアの取引に関する実態調査の報告書を発表した。米アップルや米グーグル、米アマゾン・ドット・コムといった巨大デジタル・プラットフォーマーの実態について、独占禁止法上問題になる恐れがある点を具体的に指摘し、強くけん制する内容となっている。

 公取委はオンラインモール運営事業者とモールに出店する事業者、アプリストア運営者とアプリを提供する事業者にアンケートや聴取による調査を実施した。

 モールについては、出店事業者から「検索表示などでモール運営事業者自身や関連会社を優遇している」との指摘があった。これに対し、モール運営事業者は「検索アルゴリズムは公平に評価している」などと反論している。公取委はモール運営事業者に「検索順位を決定する主なパラメーターとそのウエートを明らかにする」よう求め、恣意的なアルゴリズムは独占禁止法上問題になる恐れがあるとの考えを示した。

検索表示や手数料などに関する実態調査結果と公取委の考え方
(出所:公正取引委員会)
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 アプリストアについては、アプリ提供事業者から「消費者がアプリストア外のWebサイトを通じてアプリをダウンロードしようとすると警告画面が表示される」との指摘があった。これに対し、アプリストア運営者は「警告は消費者の安全性を確保するためのものであり、競争を阻害するものではない」と反論した。公取委は、アプリストア外のダウンロード制限が競合他社を不当に妨害するために行われる場合には、独占禁止法上問題となる恐れがあるとの考えを示した。

アプリストアに関する実態調査結果と公取委の考え方
(出所:公正取引委員会)
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