新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2019年10月30日、複数のドローン運航管理システムを相互接続し、福島県内に設けた1平方キロメートルのテストフィールドにおいて37機のドローンを同時飛行させる実証実験に成功したと発表した。2022年度の実用化を目指している。

 NEDOはNECやNTTデータ、日立製作所などと共同で複数のドローン事業者が運航データを共有できる「運航管理統合機能」システムを開発するプロジェクトを展開している。今回の実証実験は10月23~24日に福島県南相馬市と浪江町にまたがる「福島ロボットテストフィールド」で実施した。プロジェクトに参画する17事業者に加え、プロジェクト外の12事業者にもAPIを提供し、管制できることを確認した。相互接続試験を実施した1時間で、29事業者が管理する37機のドローンが146回のフライトを実施した。NEDOなどは2019年2月にも同様の実証実験を展開している。このときは15分間に4事業者、10機が10回フライトを実施しているが、NEDOプロジェクト外の事業者は参画していなかった。

今回の実証実験の概要(右)。前回(左)はNEDOプロジェクト参画事業者だけだったが、今回はAPIを開放しプロジェクト外の事業者も飛行計画の提出などを可能にした
(出所:NEDO)
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 NECはドローン事業者から飛行計画を受け付け、受付済みの飛行計画と干渉しないかなどを確認し承認可否を判定するシステムを、NTTデータはゼンリンの地図・建物データや工事などによる臨時の規制空域などを管理し、ドローンが飛行を予定する空域に支障がないかを判定するシステムを、日立製作所はドローンの運航中に他のドローンなど障害物と衝突の恐れが生じたときに警告を出したり飛行計画の変更を促したりするシステムを、それぞれ分担して開発している。

開発したシステムの概要
(出所:NEDO)
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 今後の課題については「(ドローンの登録や飛行プランの申請などが)簡単にできるユーザー・インターフェースの開発、プロジェクト外へのAPI公開に伴うセキュリティーの担保などが重要だ」(NEDOの宮本和彦ロボット・AI部 プロジェクトマネージャー)としている。

NEDOの宮本和彦ロボット・AI部プロジェクトマネージャー
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