NECは2019年10月29日、同年4~9月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高は前年同期比8.4%増の1兆4490億円、営業利益は469億と前年同期の3.4倍に増えて増収増益だった。2018年度に実施した人員削減などの構造改革の効果も総額で150億円あったという。新野隆社長は「(構造改革は)想定通り業績改善に寄与している」と話した。

NECの新野隆社長
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 セグメント別に見ると「ネットワークサービス」が5Gの導入を見据えた固定ネットワーク領域の需要などが伸びて売上高が11%増、「システムプラットフォーム」の売上高も企業向けパソコンの更新需要に伴う販売増などで同16.7%増と好調だった。

 「グローバル」も同23.3%の増収だった。2018年12月に買収を発表したデンマークのIT大手KMDを新たに連結対象にして、セーファーシティの案件増加などが寄与した。営業利益も前年同期比で36億円改善し、9億円の黒字に転じた。

 「上期は想定を超える増益を達成できた」(新野社長)一方で、2020年3月期通期の連結業績については従来の予想を据え置いた。企業向けパソコン事業の好調は一時的な需要増による点や、自社の働き方改革に向けた追加投資やグローバルで想定に届かなかったエネルギーやディスプレー領域におけるリスクなどを考慮した。

 NECは2021年3月期を最終年度とする中期経営計画で売上高3兆円、営業利益1500億円、営業利益率5%といった目標を掲げる。同社が注力する顔認証技術は2019年10月、米国の国立標準技術研究所(NIST)が実施するテストで5度目の世界一を獲得した。新野社長は「生体認証技術をベースとした柱となるようなビジネスを育てる」と意気込みを述べた。