富士通は2019年10月29日、2019年4~9月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に相当する売上収益は前年同期比0.3%減の1兆8287億円、営業利益は同25.4%減の710億円で、減収減益となった。SI(システムインテグレーション)事業など「本業」は好調だったが、パソコン事業やデバイス事業の譲渡といった事業再編や、ユーロ安など為替が影響した。

 事業再編や為替の影響を除くと、本業の売上収益は前年同期比で7%増に相当し、特に国内に限ると本業の売上収益は1兆2262億円で同14%増と大きく伸びたという。本業をけん引したのがSI事業や法人向けパソコン事業などで、「基幹システムのモダナイゼーションや業務改革などでSIの受注が伸びたほか、Windows 7のサポート終了に伴うパソコンの買い替え需要が旺盛だった」(磯部武司最高財務責任者)という。

決算を説明する富士通の磯部武司CFO(最高財務責任者)
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 セグメント別では、SIやシステム製品販売を含む「テクノロジーソリューション」が増収増益だった。売上収益は前年同期比3.2%増の1兆4546億円で、営業利益は同101.6%増の965億円となった。特にセグメント内ではシステム構築など「ソリューション/SI」事業の売上収益が同14.8%増の5675億円と大きく伸びた。

 ソリューション/SI事業の国内受注額は前年同期比で11%伸びており、どの業種もプラスで、特に金融や流通、公共で伸びが際立った。モダナイゼーションや業務改革のほか、2020年の東京オリンピック・パラリンピックも企業がシステム投資に踏み切る契機になっているとした。

 好調な国内事業を受けて、2020年3月期の通期予想を2019年7月時点から上方修正した。売上収益は上振れ幅500億円の3兆8000億円(前年度比3.9%減)、営業利益は上振れ幅300億円の1600億円(同22.9%増)で、営業利益は従来の横ばいから増益へと見通しを変えた。