インターネットイニシアティブ(IIJ)は2019年10月21日、データセンター「白井データセンターキャンパス」(千葉県白井市)に米テスラ製のリチウムイオン蓄電池「Powerpack」を導入し、2019年11月1日に運用を始めると発表した。

IIJが千葉県白井市のデータセンターに導入したテスラ製のリチウムイオン蓄電池「Powerpack」
(出所:IIJ)
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 深夜料金で蓄電池に充電し、空調の稼働が増える昼間に放電する形で商用電源と蓄電池を併用する。電力消費量を平準化して契約ワット数を引き下げ、平準化前と比べ電気料金を今後15年間で5000万円、率にして15%削減できると見込む。導入とアフターサポートは関西電力子会社の関電エネルギーソリューションズが担う。

 IIJは当初、白井データセンターに商用電源の停電に備えた非常用電源として一般的な鉛蓄電池の導入も検討していたが、Powerpackに変更した。同社が公開したスペックシートによると、今回設置した蓄電池の出力は三相400ボルトで436キロワット。容量は696キロワット時と、データセンター内のサーバーを最大4時間稼働できる容量に相当する。このうち5~10分の稼働に必要な容量を停電時の応急用として常時保持し、残りの容量を平準化に使う。

 IIJは同データセンターの第1期として1000ラック分のサーバーを収容する計画としており、1000ラックが満床になるまでに今回導入分とほぼ同規模のPowerpackを追加で1セット導入予定。一般的な鉛蓄電池は3~5年ごとに交換が必要なのに対し、Powerpackの寿命は15年間と長いという。

 IIJの山井美和常務執行役員兼基盤エンジニアリング本部長は「データセンターで非常時に備えて置いている発電機や無停電電源装置(UPS)は普段ほとんど動いておらず、それを改革できないかと取り組んできた。今回の導入によりノウハウを蓄積し、今後データセンターにおける蓄電池の活用シーンを拡大していきたい」とする。

 Powerpackを選定した経緯については「機能や品質、コストなどを含めて検討していたが、適切なものが見当たらなかった。そこでIT業界以外に検討対象を広げて探したところ、Powerpackを見つけられた」(IIJの堤優介基盤エンジニアリング本部データセンター技術部企画課主任)としている。