KDDI(au)は2019年10月10日、日本列島に接近中の台風19号への対策状況について明らかにした。2019年9月の台風15号では基地局などの復旧作業に4000人態勢で臨んだことを示し、「台風19号も同様の態勢で備える」(吉村和幸運用本部長)と説明した。

 2019年9月8~9日に首都圏を襲った台風15号では、9月9日未明から千葉県内を中心に広範なエリアで基地局が停止。最も影響が大きかった9月10日には停波エリアが52市区町村に広がった。基地局への商用電源供給が途絶し、非常用バッテリーの交換や発電機の燃料補給も間に合わなかったためだ。

 同社は電源車・ポータブル発電機を約330台、車載型・可搬型基地局を約50台のほか、千葉県館山市や東京都大島町のそれぞれ約3キロメートル沖合に船舶型基地局を配備して応急的にエリアを構築。併せて基地局の復旧作業を進め、9月17日までに停波エリアを全て解消させた。ただし「千葉県内は復旧が終わっているわけではない。電柱が倒れかかっている場所もある」(吉村本部長)といい、楽観できない状況という。

 田中稔総務本部長は「個人としては台風15号では対応が後手に回ったと思っている。台風は毎回違う形で起こり、その都度迅速に対応する必要がある。そうした点に難しさがあり、(自社の態勢は)まだまだだと思っている」と振り返った。吉村本部長も「千葉県南部に行くのが大変で、機材が(設置を計画したエリアに到達できず)余ったりもしていた」と明かした。

 台風19号に向けては「現段階では上陸しそうな地域が分かっていないが、いくつかのパターンに分けて復旧プランを立てている。前回以上に早く復旧するため、あらかじめ各種資材を配備したほか、台風が接近し交通がまひする前に(千葉県南部などへ)人員を派遣して避難所支援や復旧支援を進めたい」(吉村本部長)とした。