富士通は2019年10月8日、自動車から集まるビッグデータをリアルタイムで処理するデータ基盤の新製品「FUJITSU Future Mobility Accelerator Stream Data Utilizer(以下Stream Data Utilizer)」の提供を始めると発表した。自動車から得られる走行データをストリーム処理して渋滞状況を可視化したり、ドライバーの運転技術を診断したりできる。自動車業界や保険業界などに売り出す。

 「既存の渋滞情報サービスは早くても5分程度のタイムラグがあるが、Stream Data Utilizerであればリアルタイムで状況を反映できる」。富士通の井上大悟Mobilityシステム事業本部プラットフォーム事業部シニアマネージャーは新製品の優位性をこう強調した。

富士通の井上大悟Mobilityシステム事業本部プラットフォーム事業部シニアマネージャー
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 Stream Data Utilizerの特徴はリアルタイム性に加え、「データ処理の仕組みを柔軟に追加・変更できる」(井上シニアマネージャー)点である。既存製品は「渋滞情報の可視化」など特定の用途に特化したものが多いが、新製品を使うと顧客に合った様々な分析・サービスが可能という。

渋滞状況を可視化するデモの様子
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 具体的には、自動車メーカーであればブレーキの効きの状態を継続的に監視して交換時期を提案するメンテナンスサービスを提供できる。保険会社であれば急ブレーキなどの危険運転が少ないドライバーに割安な保険料を設定する使い方ができる。

 Stream Data Utilizerはオンプレミスに加え、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのクラウド環境でも使える。ただし富士通はSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)としては提供せず、システム構築サービスで使う。

 提供価格は、要件定義やセットアップを含む初期費用が200万円(税別)からで、月額利用料が10万円(同)から。月額料金はデータ量に応じて課金する。富士通は2025年をめどに新製品に関連する事業で売上高100億円超を目指す。