KDDI(au)は2019年9月30日、第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスに向けた第1号の基地局を設置し、電波を発射し始めたと発表した。併せて、5Gの商用ネットワークのベンダーとしてスウェーデンのエリクソン(Ericsson)、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)、フィンランドのノキア(Nokia)の3社を選定したことを明らかにした。

KDDIにとって第1号となる5Gの商用基地局
(出所:KDDI)
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 KDDIは2020年3月に5Gの商用サービスを開始する予定。基地局は2022年3月末までに1万622局を設置し、2024年3月末には5万3626局まで増やす計画で、「国内最多」(同社)としている。

 5Gの基地局展開を巡っては、通信各社とも4Gのエリアと併用することを前提としており、5Gのみで全国をくまなくカバーする計画はまだ見えていない。さらに総務省や通信各社は5Gにおいて基地局の共用促進を検討しており、KDDIは2019年7月にソフトバンクと5Gの基地局共用に向けた施工管理会社を共同で設立すると表明した。

 一方で、通信各社は総務省に提出した5Gの開設計画を前倒しする意向を相次ぎ示している。例えばNTTドコモは開設計画で2021年6月までに1万局、2025年3月までに2万6334局としていたが、「これは確実に実現できる最低限の数にすぎない。前倒しを予定している」(吉沢和弘社長)。5Gの商用化以降もこれまでと同様、サービスエリアの広さや通信速度の速さなどを各社が競い合うことになりそうだ。

 5Gの基地局設備を巡っては、NTTドコモがNEC、ノキア、富士通の3社を採用すると表明。ソフトバンクはエリクソンとノキアを採用する見通しだ。楽天モバイルは2019年6月、NECを5Gの基地局ベンダーに選定したと発表した。KDDIは3GでCDMA2000方式を使用していた経緯などもあり、これまで3Gと4Gでもサムスン電子が供給ベンダーの1社として加わっていた。サムスン電子も5GにおいてKDDIを重要顧客の1社と位置づけ、これまでKDDIが展開してきた実証実験に基地局を提供するなどしていた。