プラス(本社東京)は2019年9月26日、従来製品に比べて軽い力で開けるダブルクリップ「エアかる」が中国のデザイン賞「Design Intelligence Award(DIA) 2019」で銀賞を受賞したと発表した(図1・2、ニュースリリース)。エアかるは、機構の工夫によって開く力を最大50%減らしたのが特徴。2018年3月から販売されている。

図1:「エアかる」(出所:プラス)
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図2:「Design Intelligence Award(DIA) 2019」の表彰式の様子(出所:プラス)
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 ダブルクリップは、てこの原理を利用して本体を開き、書類を挟む仕組み。エアかるでは、本体部分に突起を設けて支点の位置を作用点側にずらすとともに、レバーの長さを伸ばして力点と支点の距離を延長することで、従来製品より軽い力でクリップを開けるようにした(図3)。新機構によって得られる効果はサイズごとに異なるが、クリップ幅が32mmの「大」では約50%、同25mmの「中」では約40%、同51mmの「超特大」と同41mmの「特大」では約35%、同19mmの「小」では約30%、同15mmの「豆」と同13mmの「極豆」では約25%、それぞれ開くときに必要な力を減らしたとする。

図3:従来製品(左)とエアかる(右)の機構の比較(出所:プラス)
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 同社によると、ダブルクリップの基本的な機構を発明したのは米国人のルイス・エドウイン・バルツレー氏だ。1915年に同国で特許を登録してから今日まで、ダブルクリップは形状をほとんど変えることなく使われてきた。手軽に書類をまとめられるため近年も需要が増えている。しかし、ユーザーからは「開きが固く、力が必要」「パチンと弾け飛ぶときがある」という不満が寄せられていたという。そこで同社は「空気のように軽く」開ける製品を目指し、エアかるを開発した。

 新機構についてDIAの審査員は「従来のダブルクリップの挟み力を保ちながら、クリップを開くのが非常に固い弱点を著しく改善した」と評価。さらに「最小なコストアップで最大な価値を創出した」と述べている。

 エアかるでは、つかみやすさにも配慮した。レバー先端の形状を直線状にしたので、つかんだときの指との接地面積が増え、滑りにくくなったという(図4)。

図4:従来製品(左)とエアかる(右)のレバー形状の比較(出所:プラス)
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 ラインアップは上記の7サイズで、30(極豆)〜200(超特大)枚の書類を挟める。価格は、1箱(極豆は20個入り、その他は10個入り)で200〜1000円(税別)。

 DIAは、中国美術学院が主催し、浙江省政府が後援するデザイン賞で、今回が4回目。世界56カ国・地域から7280点の応募があった。エアかるは、同賞の協力団体である日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)の推薦でノミネートされた。