米Texas Instruments(TI)社は、静止時の消費電流(IQ)が25nA(標準値)と少ないLDOレギュレーターIC「TPS7A02」を発売した(ニュースリリース)。同社によると、「静止時の消費電流は業界最小」という。このためLiイオン2次電池などで駆動する電子機器に搭載すれば、電池駆動時間を少なくとも2倍に延ばすことが可能になるとしている。さらにシャットダウン時の消費電流の3nA(標準値)と少ないため、無線IoT対応機器や携帯型医療機器のLiイオン2次電池を充電した状態で保管できる期間を従来の4倍以上に相当する24カ月程度に延ばせる。電力グリッド向けインフラ機器やビルオートメーション機器、ウエアラブル医療機器、無線IoT機器、携帯型電子機器、セキュリティーカメラ、POS端末、煙探知機などに使える。

新製品をウエアラブルな医療機器に適用すれば、電池駆動時間を延ばせる。Texas Instrumentsのイメージ
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 入力電圧範囲は+1.5〜6.0V。出力電圧は固定で、購入時に+0.8〜5.0Vの範囲でユーザーが指定できる。最大出力電流は200mAである。出力電圧の誤差は、全動作温度範囲にわたって±1.5%を保証する。ドロップアウト電圧は、+3.3V/200mAのときに205mV(最大値)と小さい。出力電流が1mAから50mAに急変した場合、出力電圧が設定値に安定するまでのセトリング時間は10μs(最大値)と短く、アンダーシュートの大きさは100mVと小さい。つまり、高速な負荷過渡応答特性が得られる。「セトリング時間は競合他社品の約1/2であるため、搭載した電子機器の応答時間を短縮できる」(同社)。静電容量が1μF以上の出力コンデンサーを使うことで、動作が安定するとしている。電源電圧変動除去比(PSRR)は55dB(標準値)。出力雑音電圧は115μVRMSである。

 パッケージは、3種類用意した。実装面積が1.0mm×1.0mmの4端子X2SONと、0.65mm×0.65mmの4端子DSBGA、2.9mm×1.6mmの5端子SOT-23である。動作温度範囲は−40〜+125℃。4端子X2SON封止品と、5端子SOT-23封止品はすでに量産開始前のサンプル出荷を始めている。4端子DSBGA封止品は、2020年の早い段階にサンプル出荷を始める予定だ。1000個購入時の米国での参考単価は0.49米ドルから。このほか評価モジュール「MULTIPKGLDOEVM-823」も用意している。米国での参考単価は20米ドルである。