VRで感染症ワクチン製造のトレーニング、NECが武田薬品に提供

2019/09/02 05:00
近藤 寿成=スプール

 NECとNECソリューションイノベータは、感染症ワクチンの製造工程における無菌操作トレーニング向けVR(バーチャルリアリティ)ソリューションを、武田薬品工業に提供すると発表した。2019年9月から利用を開始する予定。

VRトレーニングのイメージ(出所:NEC)
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 武田薬品工業では、ワクチン製造に関わる人材の確保と、人材育成、トレーニング時間の確保が課題となっていた。トレーニングはワクチンの製造場所である無菌室内で行うため、ワクチンの製造中はトレーニングに使用できず、ワクチンの製造と人材育成の両立が求められる。

 VR空間で実環境を再現できれば、製造トレーニングの場所や時間の制約がなくなるとともに、指導者がいなくても訓練者自身で無菌操作の作業中の順守事項を確認できるようになる。

 これまで熟練者が経験に基づいて判断していた部分を、VRトレーニングの順守事項に反映させることにより、客観的に測定できる。さらに、トレーニング時に用いる溶液や資材についても、廃棄量を減らせる。

 VRトレーニングは、無菌室内の設備である安全キャビネットや細胞培養に使用する細胞培養用フラスコ、電動ピペッターなどの専用器具を用いた無菌操作を仮想空間内に再現し、製造時の順守事項を仮想空間内で体感学習する。

 培養細胞や培養液、ボトル、細胞培養用フラスコ、ピペットなどの器具と作業者の手の位置、角度、接触などの状態から、無菌操作に好ましくないリスクの高い操作を抽出し、作業の正確さをチェックする。

 チェックポイントは、人間工学に基づいた順守事項に抵触する行為を、NECソリューションイノベータが体系化した。20種の順守事項に抵触する全260ケースを検出し、雑菌などの異物混入の恐れがある部位や原因の説明、適切な対処方法や回避方法を作業者に提示する。

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