放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は2019年8月29日、新4K8K衛星放送に関する記者発表会を開催し、同放送の視聴可能機器の普及状況を報告した。新チューナー内蔵テレビなどの視聴可能機器の累計出荷台数は7月末時点で150万1000台となった。

新4K8K衛星放送の視聴可能機器の普及状況
(出所:放送サービス高度化推進協会)
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 A-PABは新4K8K衛星放送が始まった2018年12月から8カ月間で150万台を突破したことについて、BSデジタル放送を引き合いに出す形で「単純に比較できないが決して悪い状況ではない」(福田俊男理事長)とした。BSデジタル放送では視聴可能機器の出荷台数が150万台を突破するまで、放送開始から27カ月かかったという。

A-PABの福田俊男理事長
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 2019年7月単月の出荷台数は22万8000台だった。単月の出荷台数は1月から5月まで11万~13万台で推移していたが、主要電機メーカーの製品が出そろった6月に20万7000台を記録。7月も前月に続き、20万台超となった。

 7月の出荷台数の内訳は新チューナー内蔵テレビが17万6000台、外付け新チューナーが1000台、ケーブルテレビの新チューナー内蔵STBが5万1000台。新チューナー内蔵テレビの出荷台数は6月実績に比べ、2万台増えた。

 記者発表会では、2019年7月に実施した4K・8K放送市場の調査結果も報告した。4Kテレビおよび8Kテレビの非所有者に購入意向を聞いたところ、7割が「購入予定がない」と回答し、前回調査(2019年3月実施)から大きな変化は見られなかった。購入予定がない理由としては、「価格が高い」が最も多く、続いて「テレビにお金を使いたくないから」が挙がった。

 4Kテレビおよび8Kテレビの所有状況を見ると、「4Kチューナー内蔵テレビ」「8Kチューナー内蔵テレビ」「4K対応テレビ(チューナー非内蔵)」「8K対応テレビ(同)」のすべての所有率が前回調査より上昇した。チューナー非内蔵テレビ所有者のうち、既に対応チューナー設置済みの人の割合は増加したが、「いずれ買うつもり」とした人は減少した。

 4Kテレビおよび8Kテレビの非所有者に購入予定時期を聞いたところ、特に決めていない人が5割弱と最も多かった。「ラグビーワールドカップ(2019年9月20日開幕)の前までに」が0.9%、「消費増税(2019年10月1日)の前までに」が2.4%、「新天皇陛下の即位礼正殿の儀・祝賀パレード(2019年10月22日)の前までに」が0.5%、「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(2020年7月から9月まで開催)の前までに」と回答した人が6.9%だった。これらの数字を踏まえて木村政孝業務執行理事は、「東京オリンピック・パラリンピックまでに視聴可能機器の普及台数は700万台を超えるのではないか」という見方を示した。

 このほか、A-PABは「新4K8K衛星放送コールセンター」の相談状況についても報告した。相談件数は新4K8K衛星放送が始まった2018年12月をピークに徐々に減少し、2019年3月以降はおおむね300件台で推移している。累計の相談件数は「4K8Kチューナーが必要か」が1839件で最多だった。「4K8K対応の受信設備について」が927件となっており、以下「4K8K放送の受信不良について」「既存BSアンテナで受信できるか」が続いた。一部報道では「4K放送は2K放送に比べて暗いのか」といった話題が出ているが、「4K放送が2K放送に比べて暗いと感じる」ことに関する相談は88件だった。

新4K8K衛星放送コールセンターの相談内容(上位10件)
(出所:放送サービス高度化推進協会)
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