NHKは2019年8月23日、在京民放5社が運営する民放公式テレビポータル「TVer」を経由して、8月26日からNHK放送番組の配信を始めると発表した。

 今回のTVerを通じた番組の見逃し配信は、番組に接触できる機会の拡大や公共放送の理解増進、民放との協調・連携の推進などを目的に実施する。こうした効果を確認するため、5~10番組を放送後1週間程度配信する。当初配信する番組は、「ダーウィンが来た!」や「きょうの料理ビギナーズ」「ハートネットTV」など8番組。TVer経由で提供する番組は、NHKオンラインでも視聴できるようにする。

 なお、TVerではそれぞれの見逃し配信番組の冒頭などでCMが配信されるが、NHKは広告が禁じられているため、同枠では公共放送についての理解を促すための情報を配信する。TVerの広告収入はNHKに配分されないという。

 NHKはTVerを経由した配信に当たり、個人情報保護に関する法令やインターネットガイドラインを順守する。NHK番組の視聴データは、民放番組の視聴データと分けて管理するシステムとすることで民放各社と合意した。これは、NHKが他人の広告を禁じられていることを踏まえた措置である。

 同時に公表した規約によると、取得した視聴データは「NHKの業務に関する説明責任を果たすなどのために統計情報を作成し利用・公開する」「TVer全体の価値を高める目的で利用促進を図る広報・広告を実施する」といった目的のみに利用する。ターゲティング広告など目的外での利用はしないという。

 同規約では受信契約との関係にも触れている。TVer経由あるいはNHKオンライン上において受信契約情報を取得することはなく、取得した視聴データなどをNHKが保有する受信契約情報と照合することもないと明記した。

 今回のTVerへの参画は、民放とNHKの二元体制の下で、相互にメリットがある協調・連携を図る取り組みと位置づけている。