米Vishay Intertechnology(ビシェイ)社は、オン抵抗が4mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの最大値)と小さい+60V耐圧のパワーMOSFET「SiSS22DN」を発売した(ニュースリリース)。同社最新のパワーMOSFETプロセスである「TrenchFET Gen IV」技術で製造した。Nチャネル品である。パッケージは、実装面積が3.3mm×3.3mmのPowerPAK1212-8S。同社によると、「現在市場で入手できる同様の製品の中でオン抵抗は最も低い。これまでオン抵抗が最も低かった競合他社品に比べると4.8%削減した」という。このためスイッチング方式の電源回路に適用すれば、変換効率と出力電力密度を高められるとしている。具体的な応用先は、スイッチング電源(AC-DCコンバーター)の2次側同期整流回路や、DC-DCコンバーターの1次側スイッチング回路、昇降圧型DC-DCコンバーターのハーフブリッジ電力変換段、通信機器やサーバーなどの電源回路におけるオアリング(ORing)回路などである。

オン抵抗が4mΩと小さい60V耐圧パワーMOSFET。Vishay Intertechnology社のイメージ
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 最大ドレイン電流は、連続時に90.6A、パルス時に150A。ゲート-ソース間のしきい値電圧は、最小値が+2Vで最大値が+3.6Vである。「ゲート駆動電圧が+6Vを超える回路でのゲート-ソース間のしきい値電圧とミラープラトー電圧を改善したことで、同期整流用途においてデッドタイムを短くし、貫通電流の発生を抑えることが可能になった」(同社)という。

 全ゲート電荷量は44nC(最大値)。出力電荷量(QOSS)は34.2nC(標準値)と小さい。「QOSSは、同様の製品の中で業界最小を実現した。このためオン抵抗との積である性能指数(FOM)が良好で、ゼロ電圧スイッチング(ZVS)回路やスイッチタンク回路などに向く」という。入力容量は1870pF(標準値)。出力容量は565pF(標準値)。帰還容量は29pF(標準値)。ゲート抵抗は0.85Ω(標準値)である。動作接合部温度範囲は−55〜+150℃。すでに量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。