日本マイクロソフトは2019年8月20日、2020年6月期における経営方針説明会を開いた。平野拓也社長は日本のクラウド市場で同社が2位に躍進したと明らかにしたうえで、首位を狙うために公共などの重点分野でクラウドサービスを拡販していく方針を打ち出した。

事業戦略を説明する平野拓也社長
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 英IHSマークイットの調査によると、2018年の世界クラウド市場シェアで米マイクロソフト(Microsoft)は前年首位の米アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services)を逆転し、首位に立った。平野社長は日本のクラウド市場における自社のシェアについて、調査元は明らかにしなかったものの「4年前の5位から、2018年度末時点で2位に躍進した」と説明した。首位はアマゾン ウェブ サービス ジャパン(東京・目黒)とみられる。

 海外と比べると「Office 365」の日本の普及率は十分に高い水準だが、「Azure」の普及率は海外に追いついていないという。平野社長は前期の経営方針で打ち出した「2020年に日本のナンバー1クラウドベンダーになる」という方針を維持すると説明。そのうえでAzureを拡販する分野として政府などの公共分野に加え、産業分野では金融や自動車、流通、ゲーム開発などを挙げた。

 平野社長は2019年8月31日に退任し、米マイクロソフト本社のワンマイクロソフトパートナーグループ(One Microsoft Partner Group)副社長に就任する予定である。本来は経営方針を説明すべき新社長が未発表のまま、平野社長が経営方針を説明する異例の会見となった。平野社長は「社長人事については話せない。ただし今回の経営方針は関係者(新経営幹部)が参加してまとめ、合意を得ている内容だ」と説明した。