東京エレクトロン デバイスは2019年8月6日、製造業向けに生産設備の異常を監視するソフトウエア「CX-W」の販売を始めた。複数項目ある正常時のデータを取り込むと、AI(人工知能)がデータ間の相関関係を学習して「外れ値」を異常として知らせてくれる。学習データの収集期間が限られる多品種ラインの予知保全に向くという。

「CX-W」の概要
(出所:東京エレクトロン デバイス)
[画像のクリックで拡大表示]

 まず、CX-Wは設備のデータをCSVやJSONなどの形式で取り込む。外れ値の検出に使うのは「アイソレーションフォレスト」と呼ばれるアルゴリズムだ。正常時の学習は1時間あれば済む。異常と正常を判定するしきい値も自動で導く。学習後、CX-Wはデータ間の相関関係の変化を監視し、「警告指数」として表示してくれる。

 警告指数が上昇してしきい値を超えると、CX-Wは画面表示で人に知らせる。加えて、その判断に大きく影響したデータ項目を教えてくれる。「例えば、設備の動作パターンが複雑な多品種ラインを監視して、まれに生じる不良品の原因を探るような用途に向く」(同社デジタルファクトリー営業部部長の神本光敬氏)。

 CX-WはWindowsまたはLinuxをインストールした一般的なPCで使える。動作CPUはx86系もしくはARM系で、メモリは2Gバイト以上を推奨する。同社はCX-Wについて、今後3年間で2億円の販売を見込む。詳しい価格は個別見積もりだが、「1ライセンス当たり数十万円の初期費用と、その他に年間の保守費用がかかる」(神本氏)という。