オフィス用品や個人向け日用品の通販事業を手掛けるアスクルは2019年7月17日、親会社であるヤフーに対して資本提携を解消するため協議を申し入れていると発表した。同時に、ヤフーから岩田彰一郎社長に対する退陣要求を受けていることも明らかにした。

 2社は2012年に資本提携を結び、緊密な協力体制の下で日用品の通販事業「LOHACO」を成長させてきた。同事業を巡る経営方針の食い違いが今回の深刻な対立に発展したと見られる。ヤフーはアスクルに議決権ベースで約45%を出資しており、実質的な支配下にあるとして国際会計基準では連結子会社にしている。

2012年の提携発表会見で握手した両社トップ。右がアスクル岩田彰一郎社長(現任)、左がヤフーで当時、最高経営責任者(CEO)を務めていた宮坂学氏
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 ヤフーも同日に、アスクルに対する議決権行使の考えを発表した。2019年8月2日に控えるアスクルの定時株主総会で、岩田社長の再任に反対の議決権を行使するとした内容だ。再任反対の理由は、前期の業績低迷やLOHACO事業の赤字が続き収支改善が見られないことから、経営陣の若返りを図ることが最善と判断したためとしている。

 アスクルの事業母体であり現在はヤフーに次ぐ第2位株主のプラスも同日、議決権行使の考えを発表した。ヤフーの考えに賛同し、岩田社長の再任に反対票を投じる予定だと表明した。アスクルが公表している2019年5月20日時点の大株主の状況によると、プラスが保有する議決権比率は11.64%。ヤフーの議決権を合わせれば56.76%と、再任反対に必要な過半数に達している。