オフィス向け総菜提供サービスなど手掛けるOKAN(旧おかん)は2019年7月17日、従業員の健康状態や職場の人間関係などに対する意識を可視化するサービス「ハイジ」の提供を始めたと発表した。導入企業はOKANが独自開発したアンケートを通じて、従業員が職場のどの部分に不満を感じているのかを定量的に把握できるようになる。適切な対応を取ることで望まない離職を防ぐ。

ハイジの画面、従業員の声は「ハイジスコア」で数値化。スコアが高いほど改善が必要であることを示す。この例では「クリエイティブ部門」の「フィジカルヘルス」に最も問題があることを意味する。
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 「仕事と家庭やプライベートの切り替えがうまくできていること」「チームワークが良く、互いに信頼関係が築けていること」など48の項目をOKANが独自に作成。従業員は各項目に対して、「とても重要」「あまり重要ではない」といった選択肢から理想の状態と現状をそれぞれ回答する。すると「社内の雰囲気」や「適正な労働時間」、「多様な働き方に関する制度の充実」など12の指標で社内の状態を「スコア化」できる。企業はスコアが高い要素から重点的に施策を打つなどの対策が取れるようになる。

左からOKANの沢木恵太CEO(最高経営責任者)と岡本達矢ハイジ事業部事業責任者
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 米国の臨床心理学者であるフレデリック・ハーズバーグによると、離職の原因には仕事のやりがいや企業理念への共感といった「モチベーター」と、従業員の健康状態や職場の人間関係、家庭と仕事の両立といった「ハイジ―ンファクター」の2種類の要因が影響している。ハイジはこのうちの「ハイジ―ンファクター」に特化したサービスだ。同社の岡本達矢ハイジ事業部事業責任者によれば国内で同様のサービスは珍しい。OKANは1月からベータ版の提供を始め、顧客企業からのフィードバックを基に研究を重ねてきた。

 料金は基本プランで1人あたり月額500円。60人以下での導入は最低利用料を3万円とする。500人以上での導入を対象とする法人向けのプランも用意する。離職率が高いとされる小売り・サービス業などを中心に初年度で160社への導入を目指す。沢木恵太CEO(最高経営責任者)は「OKANは食の企業だと思われがちだが、食は働く人のライフスタイルを豊かにする手段の1つに過ぎない。課題の可視化から施策の実行までHR分野を総合的に手掛けていく」と意気込む。