PwCコンサルティングは2019年7月17日、IoT(Internet of Things)技術を導入したデジタル工場を体験できる「Factory Digital Transformation(FDX)」の提供を始めた。生産ラインを模した「デモ機」を同社内の「エクスペリエンスセンター」(東京・千代田区)に設置する。

 体験は1日間のプログラムだ。顧客は同社の顧客事例について説明を受けた後、デジタル工場の実機デモを無料で体験できるという。

デジタル工場の生産ラインを模したデモ機
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 デモ機は縦横1×2mのいわば「ミニチュア工場」だ。製品に見立てたワークをベルトコンベヤーに載せてある。ワークはRFIDタグとLEDランプを積んでおり、デモ機の上を周回し続ける。コンベア上には、RFIDの読み取り機やランプの点灯を認識するカメラ、プレス機に見立てたアクチュエーターなどを配置してある。通過するワークから情報を取得したり、ワークに対する加工動作を模擬的に実演したりできる。

 取得した情報はPLCやArduino、Raspberry Piを経由してクラウドに送り、BI(business intelligence)ツールを用いて可視化する。一部の情報はアラートとして処理を施し、再びデモ機側に戻すことも可能だ。適切な「製造担当者」かどうかを見分ける顔認証技術も体験できる。これらの体験を通じて、顧客は自社の生産現場に必要なデジタル技術について、検討のきっかけをつかめるという。

 同社の矢澤嘉治氏はFDXのコンセプトについて、「特定の工程や業種にこだわることなく、あくまでもデジタル工場の概念を伝えるものだ」と説明する。1日間の無料体験の後、同社は希望する顧客に有償でコンサルティングを提供する。「2019年は10億円の売上を目指す」(矢澤氏)。