「デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質は、お金やデータの通り道、業務フローからこれまであった摩擦を取り除くものだ」。2019年7月11日、「IT Japan 2019」(日経BP主催)の特別講演に登壇した日本瓦斯(ニチガス)の和田眞治社長はこう持論を展開した。

IT Japan 2019で講演する日本瓦斯(ニチガス)の和田眞治社長
(写真:井上 裕康)
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 和田社長は講演で、DXによって企業や人の働き方がどう変わるのかについて、自社の取り組みを踏まえて語った。ニチガスはエネルギー業界に特化した業務クラウド「雲の宇宙船」を開発し、基幹系システムとして活用してきた。

 雲の宇宙船はスマートフォンやセンサーなどからのデータを収集して管理する仕組みや、収集したデータを活用するアプリケーションの開発実行基盤を備える。基盤技術としてブロックチェーンやデータ連携技術の「X-Road」などを採用している。

 雲の宇宙船は自社だけでなくAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を用意して他社にも提供している。「異業種連携が進み、ビットコインでガス料金を支払ったり、宅配水や動画配信などのサービスと組み合わせてガスを利用したりすると料金が値引きされるようにしている」と和田社長は取り組みを説明する。このほか東京電力グループと連携して、ガス小売事業に新規参入する企業に事業運営基盤としてのシステムを提供するサービスも展開している。すでに20社以上が利用しているという。