広島市が市内の乳幼児648人の年齢を「2019歳」に誤り、高齢者を対象にした助成制度の申請書を誤って送っていたことが2019年7月9日までに分かった。令和IT対応を済ませた業務システムの運用開始時期を誤り、令和元年生まれを西暦0年生まれの2019歳と誤判定した。申請書が送付された市民からの指摘で判明した。

広島市の高齢者を対象にした交通費助成の申請書
(出所:広島市)
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 誤送付した申請書は本来、2019年9月時点で70歳以上の高齢者を対象としている。広島市は福祉事業を管理する「福祉情報システム」のうち、同助成制度を扱うサブシステムで対象者を抽出し、2019年6月20〜21日に申請書を送付した。

 同サブシステムは和暦で登録されている生年月日を西暦に変換してから、70歳以上の対象者かどうかを判定する。同制度を担当する高齢福祉課によると、福祉情報システムは構築・運用をNECに委託しており、サブシステムも含めて令和IT対応も委託し、テストで正常稼働を確認していたという。

 改修内容は正しかったものの、助成制度を扱うサブシステムを令和IT対応版に切り替えるタイミングを誤った。「本来、申請書を送付する2019年6月とすべきところを、NECが誤って2019年7月と設定した」(高齢福祉課)。

 このため、9月からの対象者について抽出する作業を2019年6月に実施した際、令和に未対応の旧サブシステムが稼働し、令和元年5月1日以降に生まれた乳幼児の生まれ年を西暦0年としてしまった。この結果、年齢を2019歳と誤って計算し、制度の対象者と判定してしまったという。

 市はNECと再度打ち合わせ、今後に稼働を予定する他の業務システムについて、稼働時期を誤ることがないように対策を取ったとしている。