ソフトバンク子会社のSBドライブは2019年7月3日、東京都港区の「汐留シオサイト5区イタリア街」で、ハンドルがない自動運転バスの試験走行を始めた。公道約300メートルを最高時速15キロメートルで走行する。7月3日から5日までの3日間試験走行を実施し、マスコミや行政・学術関係者ら約150人が試乗する予定である。

東京都港区の「汐留シオサイト5区イタリア街」の公道を走る自動運転バス
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 使用する車両は仏ナビヤ製の電動自動運転バス「ARMA(アルマ)」。車内はロープウェイのゴンドラのような構造で、運転席がなくハンドルやアクセル、ブレーキペダルもない。そのままでは法令上の公道走行基準を満たさないため、ハンドル代わりにゲーム用のコントローラーを使って操縦できるようにするなどの改造を加え、ナンバープレートを取得した。

自動運転バス車内。ハンドルがなく、代わりに運転手はゲームパッドを持ち、異常時の操作に備える
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 自動走行時は中型自動車免許を持つSBドライブ社員が同乗しコントローラーを持つが、異常時を除いて運転操作はしない。車両に付いたレーザースキャナーと3次元地図データを照合しながら指定ルートを走行する。車両には全地球測位システム(GPS)を使って自動走行する機能もあるが、イタリア街周辺は高層ビルが多い影響で十分な測位精度が出ないことから利用しない。

 SBドライブによれば、ハンドルがない自動運転車が公道を走るのは国内で初めて。私道も含めれば、東京電力ホールディングスが2018年10月から福島第一原子力発電所の構内道路で廃炉作業員を輸送するためにARMA3台を運行している例がある。ARMAは日本の高速バス大手WILLERのシンガポール法人が2019年6月から現地で運行を始めるなど、海外で導入実績が多い。