台湾メディアテック(MediaTek)は、薄型スマートフォン向けSoC「Helio P シリーズ」の新製品として「Helio P65」を発表した(ニュースリリース)。CPUは8コア構成で、Arm Cortex-A75を2コア、Arm Cortex-A55を6コア集積する。

 製品番号によるランクとしては、2018年2月発表の「Helio P60」(関連記事1)と、同年10月発表の「Helio P70」(関連記事2)の間を埋める格好となる。P60もP70もCPUは8コア構成だが、Cortex-A73を4個、Arm Cortex-A53を4個集積していた。同年12月に発表した「Helio P90」(関連記事3)では同じ8コアでも構成が変わり、Cortex-A75を2個、Arm Cortex-A55を6個集積している。これは今回の新製品のP65と同じである。

 ただし、P90とP65ではCPUコアの動作周波数が異なる。Cortex-A75の動作周波数はP90では2.2GHzなのに対して、P65では2.0GHz。Cortex-A55の動作周波数はP90では2.0GHzなのに対して、P65では1.7GHzとなっている。また集積するGPUコアも異なる。P90では英Imagination Technologies社の「PowerVR GM 9446」だった。P65は「Arm Mali-G52 2EEMC2」である。なお、P70とP60のGPUコアはどちらも「Arm Mali-G72 MP3」だった。

 MediaTekによれば、新製品のHelio P65は最近のスマートフォンに求められるゲーミング性能、及び高品位な写真撮影機能に対応したSoCだとする。前世代の8コアSoCに比べて25%以上性能が高いとしている。新製品はゲームあるいはメディア操作に利用できるボイスコマンド機能を搭載する。デュアルカメラをサポートしており、どちらも最大1600万画素に対応可能。シングルカメラの場合は最大4800万画素に対応できるとする。カメラ関連の機能として、プロのようなボケ効果を出せるという被写界深度エンジン、電子式スタビライザー、最大240フレーム/秒対応のモーションキャプチャー、パノラマ撮影などを備える。カメラ制御ユニットはインスタントAE(自動露出)に対応する。また、集積したAIプロセッサーは従来比2倍の性能とされ、Google LensやSmart Galleries、シーン認識などのAIアプリケーションを30%高速に実行できるとする。

 このほかに、位置測定用のGNSSに加えて、GNSSの電波が利用できない場合の位置推定向けに高精度のINS(慣性計測装置)を搭載するほか、Dual 4G VoLTE及びIEEE 802.11ac/Bluetoothに対応したモデムを内蔵する。

 Helio P65は既に量産出荷中。同社によれば搭載した最終製品は2019年7月に市場投入予定とされる。