WILLERは2019年6月26日、ベトナム子会社マイリンウィラー(MaiLinh-WILLER)を通じて、タクシーと都市間バスを組み合わせた新しいMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)の提供を始めると発表した。マイリンウィラーはベトナム交通事業大手マイリン(MaiLinh)とWILLERの合弁会社。マイリンの事業基盤と、WILLERが日本のバス事業で培った運行ノウハウを組み合わせる。

(左から)ベトナム交通大手マイリンのホー・フイ会長とWILLERの村瀬茂高代表取締役
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 マイリンウィラーはまず同日に、スマートフォン向けのタクシー配車アプリの提供を始めた。当面は首都ハノイのマイリンタクシー約1000台を対象とし、2020年までにベトナム全土約1万6000台のマイリンタクシーを呼び出せるようにする。ベトナム語に加えて英語と日本語による電話サポートも提供する。

 2019年8月にはハノイと、約250キロメートル南にあるタインホアを結ぶ都市間バスの運行を始める。所要時間は約5時間。料金は約700円と、同路線の競合便に比べてやや高めに設定し、日本流の快適さを訴求する。当面は1日4便を運行し、便数と路線網を順次拡大する。

 運行管理のためにバスに取り付けるIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器と運転手が身につける生体センサーを活用するシステムを導入した。WILLERが日本のバスで導入しているのと同じ富士通製のシステムを使う。

マイリンウィラーが運行する都市間バスに導入する安全管理システム。WILLERが日本で利用しているのと同じ仕組みを使う
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 さらに2019年10月から、タクシーと都市間バスをシームレスにつなげるMaaSアプリの提供を始める。出発地と目的地を指定すれば、出発地からバス停までのタクシーと都市間バス、バス停から目的地までのタクシーを一括して予約・決済できるようにし、乗客の利便性を高める。

タクシーと都市間バスの予約・決済をアプリ上で一括処理
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 WILLERの村瀬茂高代表取締役は「まずはベトナムでMaaSアプリの提供を始めるが、将来的には日本を含む東南アジアで共通して使えるサービスを目指す」と話した。