独立系調査会社の英Opensignalは2019年6月20日、韓国の5Gスマートフォンユーザーを対象にした性能調査結果を同社のブログで公表した(Opensignalのブログ)。5Gスマホの平均ダウンロード速度は111.8 Mビット/秒で、4Gスマホのフラグシップ機ユーザーに比べて48%高速になっているとしている。4Gスマホの機種によっては134%高速のケースもあるという。同社は英国に本社を置き、携帯電話基地局の電波カバー率や通信状況測定、解析などのサービスを提供している。

韓国における5Gスマートフォンと4Gフラグシップ機種、その他機種とのダウンロード性能比較
出所:Opensignal
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 韓国では、5Gスマホユーザーのほとんどが韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「Galaxy S10 5G」あるいは 韓国LG Electronics(LGエレクトロニクス)の「V50 ThinQ」を使用している。このため今回の調査では、4Gフラグシップ機として、これら2社が2018年から2019年に発売開始したサムスンの同シリーズS9、S9+、Note 9、S10e、S10、S10+、および、LGの同シリーズG7、V40、G8を対象に調査を進めている。

 韓国5Gスマホの最高速度は988 Mビット/秒で、上記平均速度の8.8倍となる。なお韓国では、5Gサービスが始まって約1カ月たった2019年5月初めの時点で、契約数が既に26万件に上っており、同年2月1日から5月2日までアジア太平洋地域の主要都市で実施された性能調査においても、ソウルがダウンロード速度で他の都市より群を抜いて高速とする結果が出ている。

アジア太平洋地域の主要都市におけるダウンロード、アップロード性能比較
出所:Opensignal
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 ブログでは、こうした韓国の5Gサービスが、世界最大級のスマホメーカーであるサムスンの「Galaxy S10 5G」に対応し、国内大手3社が主要都市に大規模展開する形で開始されたのに比べ、米国では既存のスマホに5Gモジュールをアドオンした端末を使って、2都市での小規模運用から始まった点に着目することは重要だと指摘。今後5Gサービスを開始する事業者にとっては、今後数年、こうした他国の状況を見て学ぶことは多くあるとしている。

 今回の調査では、韓国の5Gスマホにおいて、上述のようにダウンロード速度では著しい伸びがみられる一方で、アップロード速度や遅延時間については、5Gスマホとその他の端末とでほとんど変わらないことも報告している。

韓国における5Gスマートフォンと4Gフラグシップ機種、その他機種とのアップロード速度能、遅延時間も含む性能比較
出所:Opensignal
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 現状の5Gサービスでは、NSA(Non-Standalone)5G NRを採用していることから、5Gスマホユーザーは、4G周波数帯と5G NRの両方に同時接続でき、データダウンロード時は5G、その他のネットワーク機能使用時は4Gと切り替えて使うことができる。ブログでは今後、SA(Standalone)5G NRでの5Gサービスを開始する際には、5Gへの独占的な接続が可能になる一方、遅延時間を大幅に短くし、ゲームやネット上でのコミュニケーションツールを快適に使える環境を提供する必要があるとも述べている。