チャット関連ソフトの開発などを手掛ける米ライブパーソン(LivePerson)は2019年6月25日、アジア5カ国の企業を対象にした「AI(人工知能)と倫理」に関する調査結果を発表した。日本企業500社のうち、AIに関する規格やガイドラインを定めている企業の割合は4割で5カ国中最下位だった。

米ライブパーソンのロバート・ロカシオCEO(最高経営責任者)/創業者
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 ライブパーソンのロバート・ロカシオCEO(最高経営責任者)は「世界的に見てもAIの倫理的な標準を決めかねているのが現状だ」と話す。それでも、同質問に対して中国は83%、ベトナムは80%、フィリピンは72%、シンガポールは64%の企業がガイドラインなどを定めていると回答した。

 調査では「AIがエンドユーザー(利用者)に害を与えた場合、誰が説明責任を負うか」も聞いた。「AIを開発した企業が責任を負う」と答えた日本企業の割合は34%、「AIを配備した企業が責任を負う」は34%、「AIを配備した企業の経営陣が責任を負う」は33%だった。

「AIがエンドユーザーに害を与えた場合、誰が説明責任を負うか」という問いに対する日本企業の回答
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 AIに対する倫理面の懸念の1つが、AIの判断が差別的だったり偏ったりする恐れがある点だ。ロカシオCEOは「AIを作る組織に多様な人材を取り込むことが重要だ」と指摘した。

 調査は2019年6月に実施した。日本、中国、ベトナム、フィリピン、シンガポールの企業に勤めるIT、カスタマーエクスペリエンス、デジタル部門の意思決定者2500人(各国500人、1社につき1人)にアンケートを取った。