三井不動産とセンスウェイは、千葉県 柏の葉キャンパスにある国立がん研究センター東病院において、IoT(Internet of Things)を活用した患者行動フローを可視化する解析プロジェクトを2019年6月に開始した。患者の滞留場所と時間帯を抽出することにより、待ち時間などによる患者ストレスの緩和や、診察件数の増加を目指す。

患者行動フローと滞留場所を可視化・定量化する解析プロジェクトの概要イメージ(出所:三井不動産)
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 センスウェイが提供する個別識別タグと滞留計測器を使い、滞留計測器の周辺に個別識別タグが近づくと自動的に近づいたことを記録する。患者が診察の際に持ち運ぶ受診票ファイルに個別識別タグを着け、病院内の複数地点に設置された滞留計測器で患者の院内における位置情報を自動的に記録・蓄積することで、病院内の患者の行動フローの把握を行う。

 柏の葉キャンパスでは、2019年から三井不動産や柏市などが中心となって「柏の葉スマートシティコンソーシアム」を組成しており、「AI/IoT等の新技術や官民データをまちづくりにとりいれたスマートシティ」を推進する国土交通省のスマートシティモデル事業へ選定されている。

 このような背景から、今回の患者の人流把握を踏まえ、今後は患者の待ち時間を利用した街での過ごし方を提案したり、駐車場やバスの送迎時間通知などの交通案内などにもサービスを連携させたりするなど、AIやIoTを活用した街づくりにつなげていく予定である。また、今回のプロジェクトをモデルケースに他都市での展開も行い、社会課題の解決へ取り組んでいく。

 今回のプロジェクトは、IoTの普及や活用、IoT関連ビジネスの機会創出を目指す「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」のヘルスケア・ワーキンググループのプロジェクトであると同時に、民間企業などの新たな製品・サービスの社会実装段階における実証プロジェクトを受け入れる「イノベーションフィールド柏の葉」の1つでもある。