ネット企業などで構成する経済団体「新経済連盟」の三木谷浩史代表理事(楽天の会長兼社長)は2019年6月20日に都内で講演し、「(次世代通信規格の)5Gであらゆるものが変わる」と強調した。5Gのネットワークが広がることで、ロボットやドローンの業務利用、自動運転、遠隔医療などが加速する未来を語った。

 新経連が開いた「新経済サミット TOKYO 2019」で講演した。三木谷氏は「5Gで大きな変革がまさに起ころうとしている」としたうえで「データ量が圧倒的になることで(AIなどは)人間の脳に近づく。場合によっては、人間の脳よりも優れたことができるようになる」と力を込めた。

新経済連盟の三木谷浩史代表理事(楽天の会長兼社長)
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 三木谷氏は、ネット関連の国内市場で海外勢が存在感を高めている現状に危機感も示した。例えばアプリストアでは、米アップル(Apple)と米グーグル(Google)の2社でほぼ100%のシェアを握る。「すべての企業が大変重い税金のような手数料を2社に払わないといけない」(三木谷氏)。

 世界のイノベーションをけん引してきた米国はトランプ大統領の下、内向き志向を強めている。香港では刑事事件の容疑者を中国本土へ引き渡せるようにする「逃亡犯条例」を巡って混乱が広がる。三木谷氏はこうした世界情勢を踏まえ、「東京をシリコンバレー化する実現可能性が高まっているのではないか」という見方を示した。