ドイツZF(ZF Friedrichshafen)は2019年6月13日、二つのレンズを搭載したカメラ「Dual-cam」を開発したと発表した。商用トラック向けに先進運転支援システム(ADAS)と連携して使えるように設計したという。同社の車載カメラ「S-Cam4」シリーズの一つとして、交通標識認識システム、車線逸脱防止・車線維持支援システム、緊急自動ブレーキなどの用途で使われる。

カメラで認識できる範囲はモノラルカメラ(赤い部分)よりDual-cam(白い部分)のほうが広い。
(写真:ZF)
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 大型トラックの場合、これまでの視野角50度のモノラルカメラでは前方の一部が死角になってしまい、すぐ前を横断する歩行者やサイクリストを検出できず、緊急自動ブレーキの能力が制限されていた。

 Dual-camは歩行者や2輪車の認識能力が高いイスラエルMobileyeの画像処理チップ「EyeQ4」を採用し、レンズを二つにすることで視野角を広げ、危険認識性能を高めたという。また、片方のレンズが機能しなくなっても、もう一つでカバーでき、レベル2の運転支援機能に冗長性を加えることが可能になるとしている。

 このDual-camをレーダーなどのADAS機能と組み合わせることで、車線変更や渋滞走行時の運転支援機能が有効になる。これらの機能は、トラックでの長距離輸送を効率化するための自動隊列走行技術の基礎になるものだ。

 同社は欧州の大手トラックメーカー向けに長年に渡りADASを供給してきたが、2020年には日本のトラックメーカーにも高度なADASシステムを発売する予定だという。これは画像処理モジュールを含むユニットと、カメラ本体を別にしたものになる。