ICタグで手術時の医療材料を管理、作業時間が20分の1に

2019/06/19 05:00
近藤 寿成=スプール

 トッパン・フォームズは、ICタグを活用した医療材料管理システムを開発し、スズケンの協力のもと鉄蕉会 亀田総合病院に導入した。国内の大規模病院では初の本格導入事例であり、他の病院にも幅広く展開することで医療現場の課題解決を目指す。

 医療現場では、人手不足による働き方改革や省人化が取り上げられており、医療行為のサポート業務もその一環となっている。年間約1万5000件の手術を実施する亀田総合病院では、それぞれの術式に合わせて使用する医療材料を事前にセットする業務があり、従来はバーコードを1点ずつ読み取って照合していた。1回の手術で最大120点の医療材料を使用する場合もあることから、従来の運用では多大な業務負荷が発生していた。

ICタグを活用した医療材料管理システムの概要イメージ(出所:トッパン・フォームズ)
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 今回導入したシステムは、ICタグの一括読み取り機能を活用し、手術で使用するガウンや縫合キット、シリンジ容器などの医療材料の検品や出荷、返却確認の業務を大幅に効率化する。これにより、作業時間を約20分の1に短縮できるという。既存の院内管理システムとの容易な連携が可能で、トレーサビリティー管理や医療材料のマスター照合による誤出荷防止や数量欠品防止などの、人手によるミスの撲滅につなげられる。

システム利用の流れ(出所:トッパン・フォームズ)
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 亀田総合病院は医療現場の業務効率化をさらに推進するため、ICタグでの管理対象を、手術時に使用する医療材料だけでなく病院内の全医療材料、医療機器などへと順次拡大する予定である。トッパン・フォームズは、RFIDを中心とした最適なIoTソリューションを提供し、亀田総合病院の取り組みを引き続きサポートする。