米Wave2Wave Solutionは多数の光ファイバーネットワークを運用する事業者向けに、光ファイバー配線の切り替え作業を2基の直交ロボットで自動化する装置「ROME 500」「ROME mini」を開発。2019年6月12日から開催中の「Interop Tokyo 2019」(幕張メッセ)の自社ブースなどで展示している。

ROME 500の光ファイバー結線作業(動画)

直交ロボットが画面右側のストックから当該のコネクターをつかみ、光ファイバーを引っ張りながら左に引き出し、所定の位置で下側コネクターと嵌合させている。画面の下側にも同様のロボット機構がある。(動画提供:新里祐教氏)

ROME 500の結線機構部
上下に直交ロボットを配置する。筐体の前側と横側に用意した光ファイバーコネクターをロボットがそれぞれ引き出して、中央部で嵌合させる仕組み。(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]
ROME 500
結線機構の下側には光ファイバーの接続コネクター、上部にはコントローラーを配置する。(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]
ROME mini
結線機構と制御装置、電源などを7RUサイズにまとめた。光ファイバーは204本取り扱え、結線コネクターは背面に用意する。現在開発中で2019年10月出荷予定。(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

 通信事業者やデータセンターなどでは多数の光ファイバー配線の切り替えを通常「パッチパネル」と呼ぶ接続箱を使って手作業で行っている。多数の配線を扱う事業者では管理が面倒になるほか、作業ミスにより回線不通などの事故も起こりかねない。MEMS(微小電子機械システム)ミラー素子などを使った自動切り替え装置やいったん電気信号に変換してから切り替える装置なども存在するが、MEMS方式で3000万~4000万円と高価なためあまり普及していなかった。

ROMEシリーズの接続機構
写真は上側。直交ロボットが画面右側からファイバーが取り付けられたコネクターを引き出し、黒っぽい色の接続スリーブに上から差し込む。空色のケーブルが光ファイバー。下側にも同様の機構があり、上下からロボットがコネクターを嵌合させてファイバーを結線する。(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

 ROME(Robotics Optical Manegment Engine)シリーズは、この切り替え作業を2基の直交ロボットで自動化する。接続部の上下に2台の直交ロボットを配置、接続したい光ファイバーが取り付けられたコネクターをロボットが取り出し、上下から差し込んで結線する。上側のロボットが縦軸、下側のロボットが横軸方向に光ファイバーを引き出す仕組みになっており、作業中にファイバーが絡まったりはしない。

結線用のコネクター
スリーブで位置合わせするため平たい形状になっている。上下から「+」形状になるように嵌合させる。ファイバー同士の結線の仕組みや精度、効率は一般的な光ファイバーコネクターと同等という。(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

 一般的な通常の光ファイバーコネクターと同じ仕組みで接続する。機械的なロックも掛かるため、いったん接続すると振動などで外れたりすることもない。接続作業を自動化できるほか、電力が必要なのは作業時だけで、光ファイバー同士は物理的に接続されるため、停電などが起こっても回線が途切れることはなく、信頼性が高いといった利点がある。

 国内ではNTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)が独占販売する。価格は未定だが、「ROME 500を1500万円以下で提供したい」(NTT-ATの担当者)とする。なお、NTTATのブースでもROME 500を動作展示している。