移動通信の標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)は2019年6月7日、Release 16、Release 17に向けた活動に関する3GPP SA6ワーキンググループ議長を務めるSuresh Chitturi氏からのレポートを公開した(3GPPのニュースリリース)。SA6では、V2X(Vehicle to Everything)、UAS(Unmanned Aerial System、無人飛行システム)、スマートファクトリーなど様々な分野の仕様標準化を進めている。

出所:3GPP
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 Release 15では、主に3GPPのネットワークコントロール層とアプリケーション層をつなぐNorthbound APIの共通フレームワーク化(Common API Framework:CAPIF)を行った。現在、Release 16では、このCAPIFをさらに発展させ(evolved CAPIF:eCAPIF)、複数のプロバイダーがこのCAPIFを利用して相互接続を行い、連携してサービス提供できる仕組みを開発している。

 Release 16では、様々な分野のアプリケーション開発を支援するSEAL(Service Enabler Architecture Layer for Verticals)を導入。このSEALを使った、様々な業界のアプリケーションに柔軟に対応するNorthbound API開発も進んでいる。例えば、Release 16に含まれる予定のV2XAPP(Application layer support for V2X services)アーキテクチャーは、複数のV2Xの連携を可能にするVAE(V2X Application Enabler)をベースにしており、そのVAEは、SEALアーキテクチャーに基づき開発されている。

 このほかSA6では、Release 17に向け、下記の調査も行っている。

  • FS_EDGEAPP(Architecture for enabling Edge Applications):エッジデータネットワーク上のアプリケーションを対象とする、Northbound APIを含む接続仕様やそのアーキテクチャー開発に向けた調査。
  • FS_UASAPP(Application layer support for UAS):3GPP仕様準拠のネットワーク上で動作するUAS向けアプリケーション層アーキテクチャーや関連ソリューションの評価。ドローンなどの飛行体の飛行ルート確認、位置管理、無人飛行管制との通信、飛行体同士の通信などの実現を目標とする。
  • FS_FFAPP(Application layer support for Factories of the Future):工場のサイバーフィジカル管理(実世界で収集したデータをサイバー空間で分析し、実世界で活用)と、その5Gネットワーク上での実現に向けた調査。2019年12月完了予定。
  • FS_eV2XAPP(Application layer support for V2X services):Release 16で導入予定のV2XAPPアプリケーション層アーキテクチャーの、5Gシステムを使った機能強化に関する調査。2020年3月完了予定。