単発アルバイトのマッチングアプリを提供するタイミーは2019年6月11日、都内でセブン銀行との業務提携について発表会を開いた(写真1)。提携により、セブン銀行の「リアルタイム振込機能」を使って給与の即時払いを可能にする。

写真1●タイミーとセブン銀行が業務提携
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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大手14社が導入、潜在店舗数は3000店規模に

 発表会にはタイミーの小川嶺社長が登壇した。現在、立教大学の4年生である小川社長は自社を「スマホ1つですぐに働ける、『バイト版のUber』を提供している会社」と紹介した。

写真2●タイミーの小川嶺社長
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 2017年8月の会社設立後、タイミーは2018年8月に単発アルバイトのマッチングアプリを正式リリースした。同年12月にはサイバーエージェントの「藤田ファンド」やセブン銀行から総額3億円を資金調達した(写真3)。2019年4月からは労働条件通知書の書面による交付が不要になり、電子化が解禁されている。

写真3●2018年12月に3億円を資金調達
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 タイミーのアプリで働きたい仕事が見つかれば、画面上で雇用契約を結び、すぐに働けるという(写真4)。勤務先はアプリが表示するQRコードで出退勤を管理する。勤務が終わるとアプリに報酬額が反映される。この報酬は2019年6月3日から24時間の即時引き出しに対応した。

写真4●アプリからアルバイトに応募し、すぐに働ける
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 従来は報酬を引き出すたびに250円の手数料が発生していたが、これを3カ月限定で無料にする。「給与の前払いサービスでは手数料を徴収することから、実質的には融資や金貸しではないかとの議論もあった。まずは3カ月限定としたが、手数料を永久に無料にすることも検討している」(小川社長)。

 即時引き出しの仕組みは次の通りだ。店舗側は想定利用金額をセブン銀行に事前にプールしておく(写真5)。アルバイトした人(ワーカー)の申請に応じてAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)が作動してセブン銀行に振り込み依頼が届き、ワーカーのセブン銀行口座にリアルタイムで振り込まれる。

写真5●給料の即時払い出しの仕組み
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 導入企業としては居酒屋「串カツ田中」を運営する串カツ田中ホールディングスなど14社を挙げ、潜在店舗総数は3000店舗以上とした(写真6)。導入企業の反響として、API連携による経理負担の軽減や、タイミーが進める「ノンコア業務」の切り出しによる正社員の負荷軽減が好評とした。

写真6●大手14社がタイミーを導入
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 タイミーのアプリには雇用主とワーカーが相互にレビューする評価機能があり、いわゆる「ブラックバイト」や、評価の低いワーカーを避けられるとしている。今後はこうしたデータから「信用スコア」を算出し、時給に反映したり少額融資を可能にしたりする仕組みを実現するという(写真7)。

写真7●将来的には「信用スコア」も
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