ヴイエムウェアは2019年6月11日、同社のクラウド戦略に関する説明会を開いた。ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを推進する一環として、メガクラウドベンダーと協業して提供するエッジソリューション「Cloud-Enabled Edge Services」などを披露した。米ヴイエムウェア(VMware)グローバル フィールド&インダストリ担当のクリス・ウォルフ副社長兼CTOは「クラウドの進化の中でも楽しみな方向性の1つ」とエッジへの注力を強調した。

VMware グローバル フィールド&インダストリ担当のクリス・ウォルフ副社長兼CTO
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 Cloud-Enabled Edge Servicesは、エッジに配置したVMware製品上で各種クラウドサービスを動かすためのサービスだ。AWS(Amazon Web Services)については、「Amazon Relational Database Service(RDS)」や「Greengrass(AWS Lambda、機器学習など)」を動かせるようにすることを発表済み。「RDSは間もなく提供開始する予定」(クリス・ウォルフ副社長兼CTO)だ。

 AWSのほかにもMicrosoft Azureの「Azure IoT Edge on vSphere」、Googleの「Anthos」や「Tesorflow for local ML/interface」など、今後Cloud-Enabled Edge Servicesのサービスを拡充する。クリス・ウォルフ副社長兼CTOは「例えば自動運転では、パブリッククラウドに問い合わせていては間に合わないのでエッジで処理する。クラウドは場所ではなく、オペレーティングモデルを表す。ビジネスニーズに応じて、どこで処理するかを考える必要がある」と指摘する。

 クラウドの全体戦略については2つの方向性を示した。1つはハイブリッドクラウドで、VMware製品群「VMware Cloud Foundation」をクラウドベンダーのプラットフォームに配置して実現する。VMware Cloud on AWSが代表例で「既存のアプリを変更無く、しかも無停止でAWSに移行できる」(クリス・ウォルフ副社長兼CTO)。

 もう1つの方向性はネイティブクラウド上でのサービス開発の推進であり、コンテナ活用がポイントだ。具体的にはPKS(Pivotal Container Service)を活用する。PKSは米ピボタルが開発したKubernetesベースのコンテナ管理ツールだ。同ツールを基に開発したパッケージ型の「VMware Enterprise PKS」、スモールスタートに向けた「VMware Essential PKS」、SaaSの「VMware Cloud PKS」という3種類のサービスを用意する。クリス・ウォルフ副社長兼CTOは「クラウドフリーでどこでも動かせる」とマルチクラウド対応を強みとして挙げた。