次世代包括的がん遺伝子パネル検査を共同開発、東大とコニカミノルタなど

2019/06/10 05:00
近藤 寿成=スプール

 東京大学と国立がん研究センター研究所、コニカミノルタは、次世代包括的がん遺伝子パネル検査に関する共同研究開発を開始することで合意した。

東京大学と国立がん研究センター研究所、コニカミノルタが共同研究開発で合意(撮影:日経 xTECH)
クリックすると拡大した画像が開きます

 東京大学先端科学技術研究センターの油谷浩幸教授および当時の東京大学大学院医学系研究科の間野博行教授(現国立がん研究センター研究所 細胞情報学分野長)が中心となって開発してきたがん遺伝子パネル検査「東大オンコパネル(Todai OncoPanel)」(関連記事)を基盤とし、コニカミノルタグループの米Ambry Geneticsが保有するグローバルな遺伝子診断技術の知見を融合させることで、次世代包括的がん遺伝子パネル検査を開発する。

 特に、がん原性体細胞遺伝子変異の対象の多さと融合遺伝子検出などのRNA解析に強みを持つ東大オンコパネルと、生殖細胞系列遺伝子変異検出技術で世界をリードし、世界に先駆けて生殖細胞系列遺伝子変異を評価するRNA検査を商品化したAmbry Geneticsの強みを掛け合わせたシナジー効果が期待される。

次世代包括的がん遺伝子パネル検査を開発する(撮影:日経 xTECH)
クリックすると拡大した画像が開きます

 開発された次世代包括的がん遺伝子パネル検査は、日本のがんゲノム情報管理センター(C-CAT)のがんゲノム情報レポジトリーの拡充に寄与すると予想される。また、コニカミノルタが世界市場に展開・普及させることで、世界レベルでのがんゲノム情報の蓄積をはかる。さらに、日本人特有の遺伝子変異の解明、革新的ながん治療法や診断法の開発、新薬の創出、患者の生活の質(Quality of Life: QOL)の向上とともに、膨張する医療費の抑制などへの貢献を目指す。

 共同研究開発では、油谷教授を研究代表者として東大オンコパネルのインフォマティクス基盤技術の強化開発を進めるほか、間野分野長も引き続き共同研究開発に参画し、RNA解析機能のさらなる機能開発を手掛ける。コニカミノルタは、医療検査の品質管理や高精度なペア検査手法の開発を進めるほか、開発したパネル検査を日本で実施するために国内での商用ラボの構築に取り組み、国内完結型遺伝子解析サービスの提供を目指す。

お知らせ

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング