オムロンは、製造現場の異常状態を監視する「状態監視機器」のラインアップに、制御盤や配電盤内の機器の温度を遠隔監視して装置・設備の予知保全を図る温度状態監視機器「K6PM-TH」シリーズを追加、発売した(図1、ニュースリリース)。IoT(Internet of Things)を活用して省人化と点検工数の削減を図ると同時に、設備・装置の異常停止リスクを低減する。

図1:温度状態監視機器 「K6PM-TH」シリーズ(出所:オムロン)
[画像のクリックで拡大表示]

 新シリーズは、本体「K6PM-THMD」と非接触式の温度センサー「同THS」、専用ソフト「Thermal Condition Monitoring Tool」から成る(図2)。盤内に温度センサーを設置して機器の温度を常時監視し、データを蓄積する。そのデータを独自のアルゴリズムで自動解析して将来の到達温度を予測。早期に異常を検出できるようにする。

図2:「K6PM-TH」シリーズの構成(出所:オムロン)
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的には、温度の上昇傾向を分析して到達温度を予測する「到達予測アルゴリズム」や、周囲温度の影響を取り除いて対象機器の温度上昇のみを捉える「差温検出アルゴリズム」を用いる。これによって早期に異常傾向を把握できるという。温度センサーは小型で、90×90°と視野角が広いのが特徴だ。奥行きの少ない盤内に設置しやすく、少数のセンサーで全面の温度状態を捉えられる(図3)。

図3:盤内への温度センサーの設置イメージ(出所:オムロン)
[画像のクリックで拡大表示]

 温度データや熱画像を表示し、自動で分析・判断できる専用ツールを使うので、熟練者でなくても測定結果を分析できる(図4)。盤内の機器それぞれに対して最適な閾値を自動で設定するため、個人のスキルに依存することなく一定のレベルでの保全を可能とする。

図4:監視用画面のイメージ(出所:オムロン)
[画像のクリックで拡大表示]

 従来は、熟練した保全員がサーモグラフィーなどの温度監視用機器を用いて盤内の温度データを収集・解析して、設備異常の傾向を把握していた。しかし、設備・装置の高機能化に伴って盤内の機器点数や配線が増え、点検箇所が増加。一方で、保全員の不足により点検頻度が低下し、事故発生のリスクが高まっているという。