米連邦通信委員会(FCC)は2019年5月20日(米国時間)、ソフトバンクグループ傘下で米携帯電話4位のスプリント(Sprint)と同3位のTモバイルUS(T-Mobile US)の経営統合を支持する委員長らの声明を公表した。今後、数週間以内に承認される見通し。もっとも米国では米司法省(DOJ)が承認しない方向とする報道が依然として続き、予断を許さない状況だ。

 同日、FCCのアジット・パイ(Ajit Pai)委員長やブレンダー・カー(Brendan Carr)委員が両社の経営統合を支持する声明を出した。両社が5G(第5世代移動通信システム)の展開やデジタル・デバイドの解消に意欲的な点を評価したという。

アジット・パイ(Ajit Pai)委員長の声明
(出所:米FCC)
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 具体的には、「5Gの人口カバー率を3年以内に97%、6年以内に99%」に広げ、「地方部についても3年以内に85%、6年以内に90%をカバーする」とした点だ。米国民の90%が少なくとも100Mビット/秒、99%が50Mビット/秒のモバイルブロードバンドサービスを利用できるようにするとしており、消費者と国の恩恵は大きいとする。

 この他、両社は3年間は値上げしないと宣言。スプリント傘下でプリペイドサービスを展開する「Boost Mobile」を切り離し、競争維持に配慮するとした。

 スプリントとTモバイルUSの統合を巡っては、規制当局の1つである対米外国投資委員会(CFIUS)が2018年12月に承認済み。残る司法省は、米国の携帯電話大手が4社から3社に集約されて料金競争が進まなくなることを最も懸念している。米国の報道を見る限り、もう一段踏み込んだ提案が必要となりそうな気配である。