富士フイルムは、内視鏡用の処置具を自社で開発・製造・販売するドイツのmedwork社を買収する契約を締結した。medwork社は今後、富士フイルムグループの100%子会社として新たにスタートする。これにより、富士フイルムは内視鏡用処置具事業に本格参入する。

 内視鏡用処置具は、内視鏡と組み合わせて消化管内の腫瘍切除などに用いられる医療器具である。1回の検査・治療ごとに使い切る製品が大半を占めるほか、患者負担が少ない低侵襲な内視鏡検査・治療はグローバルで増加しており、処置具の市場は今後も成長が見込まれている。また、検査・治療方法は国や地域によって異なるため、製品ニーズの多様化が進んでいる。

 medwork社は、胆管や膵管、消化管の内視鏡処置に使用される製品として、結石除去やポリープの切除、生検用など、幅広い処置領域に対応した豊富な製品ラインアップと品質を強みとし、欧州および日本を含むアジア地域に提供している。欧州では、即日納入など、医療用製品に求められる迅速なデリバリーに対応することも評価されているという。

富士フイルムのESD用処置具「ディスポーザブル高周波ナイフ FlushKnife BT-S」(出所:富士フイルム)
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 富士フイルムは内視鏡事業において、診断時の使いやすさと患者の身体的負担の軽減を追求した製品や、画像強調機能を用いて微小な病変の発見をサポートする内視鏡システムなどを国内外で広く提供している。内視鏡用処置具については、低侵襲治療のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)用を中心に、使いやすさを追求した処置具を提供してきた。

 今回、富士フイルムはmedwork社の100%子会社化によって、処置具の製品ラインアップの大幅拡充をはかる。さらに、富士フイルムがこれまでの内視鏡ビジネスで培ってきた各国の医師との関係を生かし、より市場ニーズに即した製品を開発するとともに、富士フイルムのグローバルな販売網を通じて世界中に製品を提供していく。