伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロ)社は、1個のシャント抵抗による電流検出に対応した3相ブラシレス直流(BLDC)モーター制御IC「STSPIN32F0B」を発売した(ニュースリリース)。同社のプログラムシャント抵抗だけでモーター制御に必要なモーター駆動電流を検出できるため、部品コスト(BOMコスト)や実装面積の削減、開発期間の短縮を実現できるという。バッテリー駆動の電動工具のほか、冷却ファンやポンプ、産業用オートメーション機器などに向ける。

1個のシャント抵抗による電流検出に対応した3相BLDCモーター制御IC。STマイクロの写真
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 システム・イン・パッケージ(SiP)品である。英Arm社の32ビットコア「Cortex-M0」を搭載したマイコン「STM32F031」と、3つのハーフブリッジ回路で構成した3相ゲートドライバー回路を集積したアナログICを1つのパッケージに収めた。6個のパワーMOSFETを外付けして使用する。電源電圧は+6.7〜45Vである。

 3相ゲートドライバー回路の駆動能力は、シンク(吸い込み)時とソース(吐き出し)時どちらも600mA。1個のシャント抵抗による電流検出に向けて1チャネルのオペアンプを内蔵した。このほかブートストラップダイオードや降圧型DC-DCコンバーター制御回路、+12V出力のLDOレギュレーターなども集積してある。

 マイコンは、3相BLDCモーターの駆動に向けた120度通電制御アルゴリズムの実行を担う。動作周波数は最大48MHz。4KバイトのSRAMと32Kバイトのフラッシュメモリーを内蔵する。汎用入出力(GPIO)端子を20本用意した。このため、最大5チャネルの汎用タイマーや12ビットA-D変換器、温度センサーなどのマイコン内蔵機能を簡単に利用できるという。このほか入出力インターフェースとしてI2CバスやUART、SPIを用意した。

 プログラム可能な過電流保護機能や、貫通/シュートスルー保護機能、低電圧ロックアウト(UVLO)機能、過熱保護機能などを搭載した。パッケージは、実装面積が7mm×7mmの48端子QFN。動作温度範囲は−40〜+125℃。すでに量産を始めている。1000個購入時の米国での参考単価は1.605米ドルからである。