独Infineon Technologies(インフィニオン)社は、+1200V耐圧と+650V耐圧のSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFET「CoolSiC MOSFET」の品ぞろえを拡充すると発表した(ニュースリリース)。+1200V耐圧品では、3端子TO-247パッケージ封止品と4端子TO-247パッケージ封止品を追加する。30m〜350mΩ(標準値)の範囲でオン抵抗(ゲート-ソース間電圧が+18Vのとき)が異なる複数の製品を用意する。さらに、表面実装に対応した7端子D2PAK封止品も製品化する予定だ。+650V耐圧品についても3端子TO-247封止品と4端子TO-247封止品を製品化する。オン抵抗の範囲は26m〜107mΩ(標準値)である。

3端子TO-247パッケージに封止した+1200V耐圧のSiCパワーMOSFET。Infineonの写真
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 いずれの製品も、高効率な電力変換用途に向ける。具体的な応用先には、電気自動車(EV)用充電インフラや、蓄電システム、太陽光発電用インバーター、無停電電源装置(UPS)、モーター駆動機器、サーバーや通信機器向けスイッチング電源などを挙げている。

 +1200V耐圧品と+650V耐圧品どちらも、トレンチ技術で製造した。ゲートのしきい値電圧は+4Vより高く、ミラー容量は少ない。このため、競合他社品に比べて、寄生成分による意図しないターンオンの発生を削減できるとしている。また、ゲート-ソース間のターンオン電圧は+18Vであり、最大定格の+23Vに対して5Vに余裕度(マージン)を確保した。

 例えば、+1200V耐圧でオン抵抗が30mΩの4端子TO-247封止品「IMZ120R030M1H」の特性は以下の通り。最大ドレイン電流は連続時に56A。ゲート-ソース間のしきい値電圧は+4.5V。オン抵抗は、ゲート-ソース間電圧が+18Vのときに30mΩ(標準値)、+15Vのときに40mΩ(標準値)。全ゲート容量は63nC(標準値)。入力容量は2120pF(標準値)。出力容量は116pF(標準値)。帰還容量は13pF(標準値)。ゲート抵抗は3Ω(標準値)である。

 +1200V耐圧の3端子TO-247封止品と4端子TO-247封止品はすでに販売を始めている。7端子D2PAK封止品は、2019年第4四半期にサンプル出荷を始める予定。+650V耐圧の3端子TO-247封止品と4端子TO-247封止品も2019年第4四半期に販売を開始する計画である。いずれの製品とも、価格は明らかにしていない。